このバラについて

青バラ(実際には紫バラ)の代表ですね。
40年以上前の作出ですが、未だに大人気。

樹勢が弱いと言われる紫系のバラの中にあって、信じられないくらい強健です。
ツヤツヤした大きな葉っぱ、直立する太い枝、大柄バディ、そしてこの強健さ…
クイーン・エリザベスの血でも入ってるんじゃない?と思って調べてみましたが スターリング・シルバーの子だということしか分からず挫折。

レモンの香り

紫系のバラはブルー香と呼ばれるレモンのようなフルーティな香りを持つそうで、
このブルームーンも強いブルー香を持つバラとして有名です。
嗅いで見ると確かにティーでもダマスクでも無い、柑橘系のさわやかな香り。
切花(※)一輪で部屋中が香るほど強く香る時もありますが、くどさはありません。
ただし『基本的には』強香
大抵のバラは施肥によって香りの強弱が多少左右されるようですが、
このバラは特にその傾向が強い気がします。

花は藤色

花は藤色で青というには程遠いようですが、まれにかなり青っぽい花をつけます(要因不明)
最初はHTらしい整った半剣弁高芯咲き。
咲き進むと黄色いシベを見せて大きなカップ咲きになります(花びら少なめ)。
個人的にはカップ咲きになった姿の方が大きな葉っぱとマッチしていて好きです。

残念ながら花立ちは少なめです。
春から晩秋までポロポロと花をつけるのですが、他のバラと比べると花数は劣ります。
副蕾が出やすい。

※花首が長いのですが水揚げが悪いので、切り花にはあまり向かないようです。

ブルームーンというカクテル

昔からある有名なカクテルにブルームーンというものがあります。
名前こそ"ブルー"ムーンですが、実際は淡い紫色をしていることが多々あります。 (色は使用するバイオレット・リキュールによって微妙に変わるそうです)
やわらかい紫色はこのバラの色合いに良く似ています。このバラの名前の由来はそのカクテルかもしれません。

参考までにブルームーンのレシピです。↓
ドライ・ジン 1/2
バイオレット・リキュール 1/4
レモンジュース 1/4

ちなみにこのブルームーンというカクテルはかなりアルコール度数が高いです。
酒豪の方以外はバイオレット・フィズの方がアルコール度数が低くて飲みやすいと思います。

バイオレット・フィズのレシピ
上のレシピからドライ・ジンを抜き、代わりに砂糖少々と炭酸水を注げばok!

別名シシー

ブルー・ムーンがドイツのタンタウ社のつけた正式名称ですが、
ブルー・マンデイ(Blue Monday)またはシシー(Sissi)という名でも呼ばれるそうです。

個人的にはシシーのほうが花の雰囲気にあってる気がします。
(大きくなりすぎて頭上よりはるか上で咲く様はまさに青いお月様ですが…)
シシーというとエリザベート皇妃が思い浮かびます。
ブルームーンの憂いを含んだ色合いは彼女のイメージにぴったり…
…と思ったらエリザベートのシシーの綴りはsisiと判明。

sissi別人じゃん!

栽培メモ

※私の栽培経験に基づくデータです。一般的なものとは違う可能性があります。
系統
ハイブリッド・ティー
購入
HCの新苗
連続開花性
香り
花形
半剣弁高芯からカップ咲き
大きさ
大輪
樹高
180cm(鉢植)
樹形
直立
樹勢
強 
枝ぶり
トゲ
花持ち
並~良
倍数性
不明ですが花粉をよく出す
大きな照り葉
Sterling Silver(青系バラの第一号と呼ばれるHT)の実生
不明の実生

その他の写真

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